「問題なく加工できていたのに、突然加工品質が悪くなった…!!」 という経験はございませんか?
ミラー・レンズなどの消耗品の劣化や、部品の故障などが考えられますが、ネジのゆるみや部品の汚れなど、些細な事が原因になっていることもよくあります。
今回は、加工品質が悪くなった時に、レーザーヘッド周りでチェックするポイント・解決方法をご紹介します。

カットした断面がガタガタになる。彫刻がブレる。

レーザーヘッド内のミラーを固定するネジをしっかり締め直してみましょう。

ミラーがしっかりと固定されていないと、加工中の振動でミラーが動いてしまい、レーザーも正しい場所に定まらないので、カット断面がガタガタになったり、彫刻がぶれてしまいます。

ミラーがしっかりと固定されていないと、レーザーカットした断面がガタガタになったり、彫刻にブレが生じます。

レーザーヘッドの上部にある固定ネジを締め直してみましょう。
締め具合の目安は、ネジをゆっくりと回していき、コツンと当たる感触があったらストップします。
そこからさらに90°回してください。
強く締めすぎると中のミラーや固定ネジが壊れてしまうので、注意しましょう。

レーザーヘッド上部にミラーを固定するネジがあります。(GCC LaserProシリーズのレーザーカッターの場合)

パワーダウンしている。レーザー径が太くなった。カットした断面がななめになる。

レーザーヘッド内のミラーを正しい位置に取り付けているか、チェックしてみましょう。

レーザーヘッド内のミラーを正しい位置に取り付けていますでしょうか?
ミラーが正しい位置にないと、レーザーが正しい軌道で反射されずに、ノズルなどに当たり、パワーダウンやレーザービーム径が太くなる原因になります。

ミラーが正しい位置にないと、レーザーが正しい軌道で反射されずに、ノズルなどに当たり、パワーダウンやレーザービーム径が太くなる原因になります。

レーザーヘッドのカバーを開けて、ミラーの位置を確認してみましょう。
ミラーを固定するためのストッパーが2つあります。そのストッパーの上にミラーを乗せて、しっかりと固定しましょう。ミラーを清掃した後に誤って取り付けてしまうこともありますので、注意しましょう。

ミラーを固定するためのストッパーが2つあります。ストッパーの上にミラーを乗せて、しっかりと固定しましょう。

いつも加工しているパラメーターなのに、カットしづらくなった。

レーザーヘッド側面にある防塵レンズを清掃してみましょう。

レーザーヘッドの側面にある防塵レンズが汚れていると、レーザーのパワーが落ちてしまいます。
加工中に発生した塵やヤニ、指紋で汚れている場合があるので、清掃しましょう。
綿棒にクリーナー液を浸透させて、表面についた汚れを取り除いてください。

防塵レンズの清掃方法:綿棒にクリーナー液を浸透させて、表面についた汚れを取り除いてください。

※クリーナー液で清掃した後は、必ず渇いた綿棒で水分を拭き取ってください。
  水分が残った状態でレーザーを照射させると、劣化の原因につながります。
※機種によっては防塵レンズが付いていない機械がございます。

レーザーヘッドの持ち方

レーザーヘッドを動かす際、ついつい防塵レンズに触れてしまい、指紋をつけてしまっていることがあります。
防塵レンズに触れないようにヘッドを持つように意識しましょう。

レーザーヘッドの持ち方:レーザーヘッドを動かす際、ついつい防塵レンズに触れてしまい、指紋をつけてしまっていることがあります。 防塵レンズに触れないようにヘッドを持つように意識しましょう。

まとめ

下記の3点が、レーザーの加工品質が悪くなった時のレーザーヘッド周りのチェックポイントでした。
どれも5分ほどで解決できる作業なので、加工品質に変化が見られた場合は試してみてください。
それでも症状が変わらない場合は、お気軽にカスタマーサポートセンターまでお問い合わせください。

  • レーザーヘッド内のミラーを固定するネジがしっかり締められているか?
  • レーザーヘッド内のミラーが正しい位置に取り付けられているか?
  • レーザーヘッド側面にある防塵レンズが汚れていないか?

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※このブログ記事は、2019年11月にお客様に紙面でお届けした会報誌「コムネットニュースレター」vol.60に収録しているコンテンツをデジタル化してバックナンバーとして掲載しております。

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